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LUX BOOK REVIEW『ヘッセの夜 カミュの朝』
Text Mihoko Matsuda
懐かしくてあたたかい 絵で感じる文学
「何を血迷ったか、文学をテーマに絵を描くことにな った」(本文より)。この本は、画家のささめやゆき氏が 、98年から05年まで『すばる』の表紙を飾った絵に、本 人のコラムを添えた文学絵集だ。取り上げた作品は、 『旧約聖書』『赤と黒』『仮面の告白』『黒い雨』『長距離 走者の孤独』など今東西の文学や映画、演劇作品ばか り。ページをめくるごとに、どこか懐かしくユーモラ スな文学の世界に引き込まれてゆく。めりはりのあ る独自の色彩で描かれた絵の数々は、力強さと優し さに満ちていて、本を閉じてもまたすぐに開きたくな る麻薬のような魅力に溢れている。また、作品に添え られたコラムも秀逸。さらりと読みやすい文章なの に、しっかり文学の本質を捉えているのだ。この本を 読む。『デミアン』が読みたくなる。この本を開く。『鞍 馬天狗』が観たくなる。幸せのループ状態は永遠に続 いていく。
●『ヘッセの夜 カミュの朝』ささめやゆき
集英社 3,150円
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