EU連合に広がる環境戦争、ドイツは渦中に
Text Yoshihiro Kimura
欧州自動車メーカーの平均CO2排出量(2006年)。
それでも曲げられない経済大国の弱み
環境改善問題は、いまや一つの国では解決できない状況にあ
る。しかし、特に欧州では、比較的大きなクルマを主に北米や
産油国などに輸出して経済繁栄しているドイツと、国内向け
の小型車を多く生産するフランスやイタリアでは事情が大き
く異なる。そのため、どうしてもドイツ対フランス・イタリアと
いう図式になってしまう。さらにEU環境委員会も、どちらか
と言えばドイツに厳しい態度をとっており、欧州でクルマを
販売するメーカーは2014年までにCO2排出量を平均130gに抑
えるガイドラインを設定している。またこの数字を超えたモ
デルに対しては課徴金が考えられている。事実、ドイツ以外の
国々ではすでにCO2排出量をベースにした自動車税が施行さ
れており、これが欧州全域、そしてドイツへ及んだときにはこ
れまで言及してきたドイツ・プレミアム・メーカーには死活問
題である。しかし国益を考えれば、ドイツ政府としても簡単に
環境主導型へシフトするわけにはいかない、このジレンマこ
そドイツが抱える大きな問題なのだ。


















